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企画展『地上の羽衣を縫う女』
むらかみよしこタペストリー展

【期 間】2010年10月13日(水)~12月26日(日)
『地上の羽衣を縫う女』チラシ
【『地上の羽衣を縫う女』チラシ】 →PDF版を開く

 女の手の縫い針が、チクチクと布を刺していく。

色とりどりの布は、赤子の産着や暖かい綿入れ袢纏、浴衣や振り袖などあらゆる衣服に形を変えていく。

女の指先の魔術は、ぬくとい慈愛を縫い込んで子や孫やひ孫たちを守り、それぞれの人生への旅立ちを見送った。


 むらかみよしこ新作タペストリー「地上の羽衣を縫う女」は、亡くなった母をテーマにしています。

ほっそりとした小さな手がなした生涯の仕事と生活。

苦労や困難をかいくぐりながら、指先の針はその度本領を発揮していったのではないか。

綴れ織で描き出した絵柄の中では、大銀杏の葉が散る大空を、母が慈しんだ子らがみな風にのって遊んでいる。


 遠い過去と未来をつなぐ女の生き様が、終わりのない物語のように広がり続いていきます。


 その他新作を含む約20点を展示。


地上の羽衣を縫う女

草木染・糸紡ぎ・手織り作品

(五枚組綴織作品 たて230cm×よこ250cm)

使用した主な植物

藍(あい)、スギやヒノキの皮、クサギの実、サクラ

キク、クズ、モッコク、クルミ、アカネなど50種類以上



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